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2020/02/11 14:55

とうとう丸1日釣りが出来るであろう日は今日が最後になってしまった。


いつも通り日の出とほぼ同時に自然と目が覚めた僕は、昨日の夜こっそり仕掛けておいた小魚トラップを確認しに行く。

一応面白いのが入ってたら共有したいので山ちゃんも呼んで。

しかし期待していた様な収穫は無く、テトラ系であろう小魚数匹と、何度か見た地味なカニだけ。

夜ライトで照らしてたらもっと色々小魚居たんだけどな・・・。

うまくいかないものである。

(何か知らないけどちゃんと見たら綺麗)

(うーん、微妙笑)

少々肩透かしを食らった僕たちは、キャンプへ戻り朝食を頂く事にした。

いつもと変わらないメニューを無感情で流し込み、準備に取り掛かる。

ここでガイド達から、今からこのキャンプを全て片付け、ボートに積んで行くと初めて聞かされた。

まぁ大体予想はしてたけど、地味に結構な荷物積まなきゃいかんのだが釣りとか出来るの・・・?

後半組から改めて不満が出るも、皆言ってても仕方ないと、手分けして片付けを始めた。

ボートに荷物を積み込もうとしていると、新鮮な魚が数匹既に確保されているのを見つけた。

ローレンスは今日のナマズ釣りの餌にすると言った。

(皆結構いいサイズの餌)

あれ、この人釣り具とか持ってなくないか?と言うかいつ獲ったのこれ?

シンプルな疑問を投げかけてみると・・・。

「さっき暗い内にナタで獲ったよ」

と当たり前の様に答える。

いやまぁ、頭の傷見たら大体わかるんだけども・・・。

僕も暗い内にライトで照らしながら川観察してたし、確かに色々魚は居たけど。

こんな粒ぞろいで見なかったし、そもそも南米の魚意外とそういうとこは警戒心高めでライト照らしたら中々じっとはしてくれないんだ。

(よく見たら全部頭1撃で仕留められている)

それを一発でサイズ選んで獲れる現地民の力に恐れ入った。

と同時にこの人達に絶対喧嘩売らんとこうと誓うのであった。





なんやかんや全て荷物は積み終わった。

やはりボートは荷物でいっぱいになり、向こうのチームなんてそこに更にガイドのガールフレンドらしきお世話係の女性が乗り込む。

ローレンスはロッジまで下りながら釣りをすると言っていたが、たぶんそうはならんだろうな・・・と遠い目になった。

ボートはキャンプ地から下流へと進みだす。

キャンプの後にはどこから見てたんだ?って数のハゲタカが残飯を漁りに一気に集る。

食べ残しで環境汚染とかここには早々無いんだろうな、と思った。

下流へ下る途中、僕のフィッシュグリップが無い事に気付き、焦って船内を探すもどこにも無い。

これだけ荷物を積んだんだ、どこか下に埋まってるだろうとローレンスも言うが、ほんとにどこを探しても無かった。

心当たりがあるとすれば、昨晩レッドテールを釣ったあの岩の上、最後に使った記憶があるのはあそこしかない・・・。

ローレンスに悪いが戻ってくれないか?と尋ねる。

幸いまだそこまで下っていなかったので、ローレンスはガソリンの残りと相談し、ボートを上流に向けてくれた。

山ちゃんがフィッシュグリップを日本に忘れて来たので、僕のが無かったら殆ど釣りにならないんだ笑

戻る途中、貰い物のハットが風で飛ばされ、何故か一瞬で川に沈んで消えた。

まぁ僕にはもう一切必要の無いものだからどうでも良い、先を急ぐ。

例の岩に戻るとやはりそこにあって一安心・・・。

良かった・・・すまん皆、ちょっと時間をロスしてしまった。

またボートは下流へ向けてフルスロットルで走り出した。





下ってる途中、ローレンスがあまりにも止まる気配が無いので聞いてみる。

「下りながらどこで釣りするの?」

ローレンスはもうちょっとしたらポイントがあるからピライーバをやろうと言ってくれる。

やがてボートはスローダウンし、ポイントであろう中流域の大場所で朝獲った魚の切り身を沈め、一旦小さい浜に乗り上げた。

ローレンスはちょっと森の向こうのラーゴを見てくると、消えて行った。

何やら去年そのラーゴでピラルクを見たらしく、もし居たらまだ釣っていないもう1チームに教えると言うのだ。

置いて行かれた僕たちは、ナマズをやっている間特に何もする事が無いので適当にルアーをキャストし始めた。

流れのある大場所で特に威力を発揮していたモンキスのビゴットをフルキャストし、ボトムを取り巻いていると・・・。

「ガツンッ‼」

良いバイト!追い合わせを入れ、慎重に寄せてくる!

半分くらいまで距離を詰めた時、掛かった魚が水面を割り、宙を舞った。

「ビックーダ‼」

そう、僕はこれまで5回くらいビックーダを掛け、全部バラしていたのでまだ1本も上げてないのだ!

と言うか1番いいサイズ、これは何としても上げたいぞ。

とは言えAV70-BMHの敵では無い、頭をこっちに向け、一気に浜へずり上げた‼

(68㎝、何故かコレだけ唯一サイズちゃんと測った笑)

(ビックーダは上げたらすぐに弱る、いい餌だったしキープして、頭は山ちゃんにあげた)

何気に初フィッシュだったし、これはかなり嬉しかった。

満足した僕は、水面で交尾しながら溺れる変態バッタカップルを救出し、一旦竿を置いた。

(何してんの君たち)

(地味に羽根が結構綺麗だ)

15分程経ったか?ローレンスが何かを持って嬉しそうに森から帰って来た。

デカい動物の頭骨を自慢げに見せてくる。

え、ピラルクは?笑

僕もピラルクについて触れる事は無かったので、彼がほんとにラーゴを見てきたのかは謎に包まれたままだ。

これ何の動物?って聞くと「バク」だと言った。

(根っこやアリの巣が良い感じに雰囲気を出してくれている)

山ちゃんが被って写真撮りたいと言うので、僕も一応便乗しといた。

(山ちゃんのインスタのプロフィール写真笑)

(いや、こんな事してる場合じゃねぇ‼笑)

ふと我に返る。

今日最終日だぞ、何をこんなとこでちんたらやってるんだ・・・。

そもそもナマズタックルは根掛かりしててもう意味が無い、ローレンスに移動を促す。

するとローレンスは、やっぱり荷物が多すぎるから一旦ロッジに戻ってから昼飯を食ってから再出発しようと言った。

やっぱりそうなるのね・・・。

はっきり言って昼飯なんか食わずに釣りしたいんだが、そこを逆らっても無意味だと思うから気持ちを抑えた。

途中いくつも美味しそうなポイントを素通りしながら、時間がどんどん無くなっていく事に焦りを感じていた。





ロッジに到着し、急いで荷物を運び、2日間着ていた汗臭い服を着替える。

昼食はまだ作り始めたばかりの様で少し時間がかかりそう。

最終日にこんな悠長に時間潰してる場合じゃないってと僕たちは結構イラついていた。

お昼を回って、ご飯の合図と共に食らいつく。

味なんて最早楽しむ心の余裕すら無かった笑

さっと食べ終え、飲み物とガソリンをボートに補給してから再出発した。





ローレンスはピライーバを釣らせたい様で、それらしいポイントを回ってくれた。

ポイントに着く頃には午後1時を回ろうとしていた。

今年はまだ水量が多い様で、ポイントが絞り切れないと言っていたんだけど、僕らは残り僅かなチャンスに祈りを捧げながら竿先を見つめ続けた。

(ここは実績があったそうだけど、ピラニアが突くだけに終わった)

(基本この体制で寝るけど、体痛くならんの?笑)

暫く待ってもダメだったから、また移動する。

個人的にナマズは一か所で何時間も粘るイメージだったんだけど、ローレンスの判断はかなり早い。

でもいくつかやってみて一番良さそうな場所で夜粘ろうとの事だった。

次のポイントは、更に流れが効いており、岩も所々露出するいかにもと言った所!

いやまぁ釣った事ないからいかにもが何なのかよくわからんのだがね笑

ただの勘だ。

餌を落とし込み、ボートを近くの岩に固定させて待つ。

程なくして僕の竿にアタリが出た。

でも少し走っては止まりを繰り返していたから、たぶんピラニアだと。

暫く待って、また糸が勢い良く出た所でフッキング!

お、乗ったか?ナマズかな?

最初の抵抗だけで後はするする寄ってくる・・・。

ってか付いてる?って途中思うくらい時々重さが抜ける引き笑

首を傾げながら水面まで浮いてきた魚を見てびっくりした。

(ナマズの外道だったとは言え今回ダントツでデカいピラニア!)

ピラニア!しかもめっちゃデカい!

その辺のナマズより遥かに嬉しくて、もう見慣れたピラニアだけど山ちゃんに写真を撮ってもらう。

こんなもんに噛まれたら指なんかあっさり飛ぶだろうな・・・。

(もっと歯を剥きだしで撮れば良かった、それぐらい迫力あった!)

このピラニアは餌&山ちゃんの頭コレクションの為にキープした。

あの頭ちゃんと出来たんかな?ローレンスが親切心で必要以上に肉そぎ落としてボロボロなってたけど笑

喜びも束の間、狙いはピライーバだ。

僕らはまた次なるポイントへと移動する。





その後また一か所、2日目ジャウーが釣れた所も狙ったけど不発。

そうこうしてる内にあっという間に夕方になってしまった。

全然やり足りてない、と言うか今日殆ど魚釣ってないんですが笑

あと1カ所やってみて、最後は最初のポイントに戻ろう。

ローレンスは慰める様に僕らにそう言った。





少し流れに任せながら、キャスティングをしながら川を下る。

途中途中でポロポロとピーコックやピラニアを掛けるが、殆ど船べりでリリースしていく。

そして到着したポイントは確か2日目に一度来た所。

その時ナマズは不発だったんだけど、上陸した岩周りでポツポツ魚は釣れた。

だからここでのヒットルアーのスピンテール一個だけを持ち、ナマズタックルをセットしてから上陸した。

もう夕まず目の時間だ、何かしら釣れるだろうと以前ヒットした岩の隙間を通してくると案の定小型のピーコックが飛び出してくる!

それは掛からなかったけど、ちょっと間を空けるために反対側もギリギリを通してみる。

絶対ここやろ!って所をしつこく何度も通すと・・・。

真っ黒な魚が突然痺れを切らしてバイト!

なんか知らんけどたぶん新魚種!かな?

やり取りを楽しむ間もなく抜き上げたその魚は・・・。

またタライロンだ!

小さいけど、逆にこれぐらいのサイズを釣ってやってみたかった事があった。

(自分の絵と殆ど同じサイズ!笑これはめっちゃ嬉しい)

自分のTシャツと並べて撮りたかったと言う小さな夢が叶った笑

んで、この魚妙に黒くないか?

山ちゃんに聞くと、もしかしたらブラックタライロンかもしれないとの事。

僕はよくわからないんだけど、新魚種と言う事にしたかったので、そう思い込む事にした笑

(飼いたいくらいのサイズ)

タライロンベイビーをリリースし、さっき反応のあった隙間をもう一度通す。

「ガツッ!」

鋭いアタリと共に白っぽい魚体が見えた、たぶんピーコックだ!

もう一度通すと今度はしっかり食ってきた!

激しい突っ込みと共に岩の向こう側に回り込む魚。

ヤバい!と思った時にはもう遅く、水中の枝か岩に潜られてしまった・・・。

ローレンスはタライロンだ!と言うが、たぶん違うと思う笑

まだついてるから潜るよと言うと、ローレンスは危ないから気をつけろと。

何が危ない?ピラニア?それはやだなぁ・・・。

なんて思いながらも、そいつを掴みたい一心でラインを伝って濁った川に潜ったんだ。

幸いすぐに外れ、手の向こうに僅かに見える魚体がピーコックだとわかる。

サイズはそんなに大きくないんだけど、なんかすごく嬉しかったよなぁ。

これが結局ガイアナ最後の夕方のラストフィッシュになった。

(こっから夜にかけてすげえ寒かった)

もう日も暮れそうだ。

ローレンスは最初に行った最後のポイントへをボートを走らせた。





対岸では別チームが同じくピライーバを狙っていた。

もしかして本当にここは期待が持てるんじゃ?と思いながら餌を沈め待った。

(本当に最後のナマズチャンス)

だけど釣れなかった。

と言うかここから夜まで立て続けに他のチームであろう2、3隻のボートがフルスロットルでここを通って行ったから、全く釣れる気がしなかったよね笑

僕らの半分諦めがローレンスにも伝わったのか、19時頃には撤収となった。

あぁ、終わってしまったんだなぁと少し寂しくなる。

明日の午前も出来るけど、帰る日だからね。

すっかり暗くなった辺りを時たま照らしながら、ローレンスはロッジへと走った。





ロッジに着くと、他のチームは皆戻っていたが、特に会話する事も無く最後の晩飯を頂く。

そして何回同じ話するの?って位続くバカの自己中話にうんざりし、山ちゃんと最後の森林散策に出掛けた。

初日ローレンスに案内して貰ったから余裕、と思ったけど知らない土地の森ってなめちゃいかんね。

マジで迷いかけたよ笑

色々生き物を探すんだけど、タランチュラも目立って面白い虫も特に居なくて、やっぱこんなもんかと。

山ちゃんはグラスフロッグを見たいと草をかき分けたんだけど中々出会えず。

たぶんこんな事してる時にダニに噛まれたんだろうなと思う笑

何見つけてもあまりテンションの上がらない山ちゃん。

やっぱ僕程度の虫素人の見つけるもんなんて大したもんでもないんだろうな・・・。

と思ってると、ウデムシが居た。

僕「山ちゃん、ウデムシおるけど見る?(たぶん微妙な反応なんやろな・・・)」

山ちゃん「えっ!ウデムシ!マジすか!?」

!!!!!

変なもんで興奮する人も居るんだなぁ、と感心した笑

(斜め横に走ったりする、と言うかすげえ速くてキモイ)

キモすぎるそいつを熱心にカメラに収める山ちゃんを見て、よくわからんが便乗する僕笑

これをペットにする人も居るそうだけど・・・わからん。

そしてまた歩き出すと、今度はサソリが居た!

これは喜ぶだろうと山ちゃんを呼ぶ。

僕「山ちゃん!サソリおったで!」

山ちゃん「マジすか!めっちゃ見つけるじゃないですか!」

サソリは僕でもわかるので、二人とも興奮しながら写真を撮った!

(なんか小さいやつ、種類とか不明)

小さいから中々ピントが合わなかったりで、真上から、斜め後ろから・・・とにかく山ちゃんは特に沢山写真を撮っていたと思う。

僕「やっぱこれって刺激したら刺してくるんかな⁇」

山ちゃん「どうなんでしょうね?」

僕は細い枝を手に取り、恐る恐るサソリの背中を突いてみた。

サソリ「・・・」

僕「・・・死んでるやん笑」

夜の森で小さい虫の死骸に興奮しまくってた自分達を思い出し、笑った。

なんでこんな綺麗に葉っぱの上で死んでるんだこのサソリは。

あかん、全然大したのが居ない笑

アルマジロも居るらしいけど見つけられず、道に迷いながらロッジまで戻った。





ロッジではまだ釣果報告が続いて居たが、興味が無いので部屋に戻り、明日帰る準備を軽く始めながら最後の釣りの為ルアーを整理する。

さてそろそろ寝るかと横になるが、地獄の様な騒がしさで眠れない。

部屋の両側から響く地鳴りの様ないびき(これはマジで人生最悪にヤバいいびきだった)と何か知らんが僕らの部屋の前で途切れる事無くわめき続ける酔っ払い(後にガイドの一人と知るが、あれは麻薬でもやってるんじゃ?っておかしいテンション)

ふとオーストラリアで車で寝泊まりしてた日々を思い出す。

あの時は夜は虫の声と風の音しか聞こえなくて平和だったなぁ・・・と。

ウトウトしては起こされるを繰り返し、僕はブチ切れた。

部屋の壁を力の限りぶん殴り、外に出て酔っ払いに怒鳴り散らす。

その頃うるさすぎて眠れずまた外でカエルを探してたらしい山ちゃんが、暴動が起きたと思ったらしく飛んできてくれた笑

山ちゃん「グラスフロッグ見つけましたよ‼」

いやぁ、一瞬で和んだよね笑

山ちゃん居なかったら僕たぶん気狂って暴れてた気がする。

このブログ読んでる人は、僕がキレ症だと思ったかと思うけど、ほんとに酷かったから。

あれもし1週間とか続けられたら完全に精神病院行きなレベル笑

なんで高い金払って地球の裏側まで来てこんなイライラしてるんだろうと情けなくもなった。

半透明の小さなカエルに癒され、少しだけ静かになった部屋でやっと安眠する事が出来たのであった。





釣り最終日(帰国日)に続く





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