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2020/02/06 14:19

朝、何度目かのアラームの音で目が覚める。


外はもう明るい、起きなくては・・・。

体中が酷く痛み、気怠さも相まってすぐにでも二度寝したい気持ちを必死で抑えつけながら山ちゃんを起こす。

二人とも昨晩のワニとの格闘で想像以上に疲労が溜まっていた様だ。

もう一度誓う、二度とデカいワニに喧嘩は売らない。

疲れた体にオレンジジュースを流し込み、いつもと同じ味気の無い朝食を頬張る。

ローレンスは既に準備を始めており、今日はアラパイマ(ピラルク)釣ろう!と気合を入れてくれた。

よし、今日も全力でやってみよう!





最初からタックルの1つをピラルクセッティングに組み替え、上流のキャンプに向けてボートは走り出す。

(アヴァロン2機種、AV66B/MHはいつも通りルアーセッティング、AV70B/MHは今日に限ってピラルク一本狙いだ)

出国前に友人の万世さんから託された12アンタレス。

僕は右巻きのリールが非常に不得意なんだけど、彼の魂の籠った道具にもう一度素晴らしい景色を見せてやりたかった。

不慣れなリールでもしバラしたとしても、それは腕のせいと割り切れるだろう。

いや、たぶん死ぬほど後悔すると思う笑

いいんだ、考えないようにしよう・・・。

朝の風が心地よく目を覚ましてくれる。

(顔死んでるけど)





キャンプまで半分弱と言った所だろうか?

前方に上流から下ってくるボートが見えた。

先にキャンプに行った奴らだ・・・。

僕は正直奴らの顔も見たくなかったから、ローレンスに「あいつらと話す事は無いから先に行こう!」とイライラしながら伝える。

ローレンスはヘラヘラして全然聞いてくれなかったけど笑

船が近付き、奴らがあからさまに機嫌が良いのが伝わる。

あぁ・・・とてつもなくうざい。

そして半分予想はしてたが、やはり好き放題していた事を知る。

先発組のそれぞれがどんな釣りをしたのかは知らんので詳しくは書けん。

でも皆バラしまくり、人によっては複数本獲っていた模様。

それ結構荒れてない?

そんな事はどうでもいい、問題はこの目の前でヘラヘラしてる馬鹿だ。

こいつはやはり先に一本釣っていたにも関わらず、サイズに満足出来ず帰りの時間すら無視して夜までやっていた。

因みに帰国してから友人から聞くところによると、あたかも2バイトあって最後の最後に1本獲れた!みたいなクソ曖昧な感動エピソードを残していた様だが大嘘だ。

ってかそんな書き方して、1匹目の魚の写真封印してるって事は2本目狙う事に負い目あったって事だよね?

そんなんだから陰で「嘘つきのニセモノ」なんて言われるんだ。

ここからは後日談も混ざってくるので時系列がバラバラなのだが・・・。

結局僕ら後発チーム4人の内1人は最後まで1本も獲れなかったんだ。

彼は本当に心から悔しそうだったが、大人だからやつに対しての「愚痴」は控えめだったが内心相当きてたと思う。

そんな彼を前にしても延々と続く自分語りには正直ドン引きした笑

まぁ、僕は顔見るのも嫌で部屋でゴロゴロしてたんだが部屋にいても全部聞こえてたで。

そしてこれは山ちゃんから聞いたが、ア〇ブガル〇シアの偉い人らしい眉毛濃い中途半端ハゲ。

山ちゃんのピラルクを見て「こんな小さいのも居るんだぁ」と真顔で言い放ったらしい。

人が色んな物注ぎ込んでやっと掴んだ宝物にケチつけてんじゃねぇよ。

こいつら後発組に選択肢も与えず好き勝手やってきてよくもそんな無神経でいれるよな。

更に言うと、先発組は先にキャンプ行って簡易のキャンプ作ったら後は好きに身軽に出来る。

だけど後発組は帰る際そのキャンプを撤収して荷物を全てボートに乗せて下らなきゃいけない。

そんな状態で殆ど釣りも出来ず、結局荷物をロッジに一旦戻してから再出発した最後の釣りが丸1日出来る日。

僕らは丸々半日時間が潰れ、まともに釣り始めれたの昼過ぎてからだったんだぜ?

5日半と聞かされていた釣り日程が5日に縮まるってのは大した事ない様でかなり大きいと思う。

それらのメリットデメリットを知った上で公平に事が運ばれたなら例え後発組でもここまで不満は出ないんだよ。

僕は運よくピラルクを釣った、1投目でだ。

でも山ちゃんとローレンスの助けがあって手に出来た魚。

「次山ちゃんが釣るまで僕は投げん!」

って自然に出たし、その後4、5時間只管待ったよ。(適当に邪魔しないように小物狙いで糸垂らしたりはした)

自分の事を棚に上げる訳じゃない、これが他人と時間を共有する上で当然の事だと思ったし、逆の立場だったら絶対気持ちが焦るから。

ツアーフィッシングに参加するのはこれが初めてだったけど、普通譲り合いの世界じゃないのか?

まぁ、本当はこれらの出来事など些細な事で、帰国後に知った新事実に対して最もブチ切れてるんだが・・・。

それはここには書かないが、いつか世に知れ渡って地獄に落ちれば良いと思う。

普段からの話の盛り癖、矛盾、自己顕示欲の強さにうんざりしていたが、それにこれらが重なったからもう耐えられなかった。

他人を食い物にして夢語ってんなよゴミ屑が・・・。





おっと話がだいぶ逸れたね。

思い出したらイライラしてしまっていけない。

すれ違ったボートで一切口をきかない僕の肩を叩き、やつは呑気に「おい、楽しみよんか!?」と聞いてきた。

僕は次触ったら殺すオーラを全身から放出し、何事も無かったかの様にボートは上流を目指した。

ってか間に挟まれた山ちゃんしんどかったやろな、ほんとにごめん笑

思ってたより近かったキャンプに到着し、お世話係の女性からお弁当を受け取り、第一のポイントへ向かった。

餌は既にここに来る途中に確保していたので、ローレンスは小型のピーコックバスを輪切りにして渡してくれた。

早く投げたいと焦る僕にローレンスは落ち着いて座って待ってろと諭した。

エンジンを停め、手漕ぎに切り替えるローレンス。

細く狭いラーゴの入り口にゆっくり静かに近づいていく。

「ここは狭いから巨大なのは出ないが数は居るはず」

彼は僕に言う。

よく注意して周りを見ろ、と言われるよりも早く突然2尾のピラルクが前方に浮かんだ!

考えるよりも先に体が動いたと思う。

僕は夢中でピラルクの頭が向かう方へ餌を放り投げた。

山ちゃんもほぼ同時に投げたが、先に反応があったのは僕の方だった。

「クンッ・・・!」と僅かに伝わる感触に続き、ゆっくりとラインが横に走った。

ローレンスはまだだ、慌てるなと今にもフッキングを決めそうな僕をなだめる。

慣れない右巻きハンドルを握る事に緊張しながら今か今かとその時を待った。

覚えて無いが15秒ほど経っただろうか?手前に動くラインを見てローレンスが合図を出した。

祈るような気持ちで煽るロッドに重みがずっしりと伝わった‼

追い合わせを入れ、ゆっくりと確実に距離を詰めた。

ローレンスは少し疲れさせるから一定の距離を保てと僕に言う。

ランディング場所までボートを漕ぎながら、比較的大人しい魚を誘導していった。

途中1度枝に巻かれてヒヤッとするシーンがあったが、ゆるゆるファイトだったので思った程の緊張は無かった様に思う。

1度もドラグが出る事も無く、アヴァロンもまた力の7割も出してませんよと余裕の曲がり方だったので落ち着いてやり取りが出来たと思う。

足の着く所でボートから降りる。

ローレンスは「お前が掴め!」と言ってくれたから、ロッドをボートに置いてから、そいつを迎えに行ったんだ。

(サイズは小さくとも、逃れようともがく力は中々の物だった)

そして何度か振り回された後、やっと両腕にしっかりと受け止めた。

(ローレンスは100℔くらいと言ったが、絶対そんな無い笑)

(大きく無くともそれぞれのパーツは立派に輝いていた)

(このタックルで獲れた事が何よりも嬉しかった)

フックを飲み込んでいたので、ローレンスが二の腕が隠れる位まで口に腕を突っ込み、綺麗に外してくれた。

山ちゃんにカメラを一通り回して貰い、そいつはまた濁った水の中に消えて行った。

正直な話、呆気なすぎて、また色んな事で気持ちが殺伐としていた所があったから100%手離しでこの一本を喜べなかった自分が情けなく、こいつに対して申し訳なかった。

だけど気持ちを軽くしてくれた事に感謝。

「次山ちゃんが釣るまで僕は投げん!」

2人で喜びたかったから、僕は自分の竿を一旦置いた。

ラーゴの奥へと更に進み、呼吸を見つけては投げるを繰り返したが、恐らくこの狭いエリアの魚は僕の1本によってだいぶ警戒しているようで、山ちゃんの餌をつつくのはピラニアばかりだった。

ここは良かったから、一旦移動して後でもう一度見に来ようとローレンスはボートを走らせた。





次のポイントはかなりだだっ広い所だった。

ストック量は多いし、サイズも大きいとローレンスは言う。

ただ先発組が主にやっていたのもここらしい。

先に餌を補給しようと、ルアーでピーコックを狙う。

すぐにトップに飛び出したのは、いつも見るボーボレータとは違う、銀色がかった魚体が美しいピーコックだった。

(キクラ・オセラリス?合ってんの?僕この辺疎いから教えてエロい人)

いくら美しくてもここではただの餌扱い、悲しい話だ。

すぐにローレンスはこの魚を解体し、山ちゃんに手渡した。

時刻はお昼を回っていて、太陽は一番高い位置で僕らをじりじりと消耗させる。

ほんとにそんな数居る?ってくらい反応の薄いラーゴに少しイライラする。

と言うか、暑い・・・暑いより熱い。

ピラニアでも釣れるかな?とルアーを足元に垂らしたりもしたが、水深が浅すぎて絶望した笑

黙って少し眠らせて貰う。

やがて風が吹き出し、ピラルクの呼吸も全然見えなくなったので、ローレンスは一旦ボートを岸につけ、お昼にしようと弁当を出す。

正直山ちゃんは飯食うよりも投げたかったと思うが、僕らは毎回多すぎて食いきれない量の昼飯を頬張った。

食べ終わった後も広い範囲を見て回ったんだが、結局この場所でチャンスは巡って来なかった。

また日が傾き始めたらきっと釣れるよと、僕らはポイントを後にした。





この後何してたっけ?

記憶が一部飛んでしまってて申し訳ないのだが、たぶんちょっと休憩したかルアーでお茶を濁したかしてもう一度僕らは最初のポイントに向かった。

これ逃したらちょっと今日はしんどいよな、とか思いながら。

ラーゴの入り口でエンジンを停め、またローレンスは手漕ぎに切り替える。

前回は入り口入ってすぐに反応があったので気は抜けない。

山ちゃんはロッドを握り、その時を待った。

暫く進み、僕が掛けた所らへんまで来るも反応が無い・・・。

ダメか?と思うや否や、届く距離で1匹が浮き上がった!

すかさず投げる山ちゃん。

餌がボトムについても反応は無いが、ローレンスは少し待てと言う。

どれくらい待ったか?

僕が「回収して次待った方がいいんじゃない?」と言いかけた瞬間、スプールからゆっくりとラインが出て行った!

全員めちゃくちゃ緊張してたと思う笑

ローレンスの合図と共に山ちゃんがフッキングを決めた!

そこからは前と同じ、ゆっくりと怒らせないように誘導し、僕は下手糞なカメラを回す。

(かっこよくエラ洗いする瞬間撮りたかったのにあんま飛ばなかった笑)

ピラルクは必至の抵抗を見せるも、山ちゃんはしっかりホールドし、戦いが終わった。

(これもまた、綺麗な魚だったよ)

撮影が終わり、ピラルクが無事帰ったのを確認し、山ちゃんと握手を交わす。

頑張ってくれたローレンスにもお礼を言うと、彼は満足そうにビールをあけた。

二人ともとりあえず心からホッとしたと思う笑

釣りをしない人から見れば、何をしょーもない事で感情揺さぶられとるんだと呆れられるかもしれないけど。

これだけ本気になれるから楽しいんだよな。

さて、1日の終わりは近い、ちょっとナマズでもやりにいきますか?





夕まず目の良い時間帯、僕らは軽くルアーを投げながらナマズポイントまで向かった。

何度目かのピライーバ釣りたいと言う思いをローレンスに伝え、彼は自信のあるらしいポイントへ案内してくれた。

ボートを乗り上げる岩周りがすごく美味しそうに見えて、僕はトップウォーターを投げ込んだ。

すぐにど派手なバイト!アロワナだ!

すぐに回収してまた投げる。

何度も水面を割ってくれるが乗らない。

そしてやっと乗ったかと思えばピラニアだった笑

(ええサイズやん!と写真撮ったけど、これ以降このサイズが普通になった笑)

リリースしてまたキャスト!

しかし反応が薄くなる、でもまだ何か居そう・・・

ルアーをサラサラ120からマヒボックスに変更。

岩沿いをポコポコドッグウォーク、足元まで引いてきて出ないので強めのアクションで「ボゴンッ!」と捕食音を3回続けてやると水面は爆発した!

(中々良いサイズのピーコックだ!)


(この後マヒボックスワニに投げてその時壊れたんちゃうか?と写真見ててふと思った、たぶんそれや笑)

サイズはデカい!ってわけでも無かったけど、こっちが粘り勝ちして釣った感があって嬉しかった。

一旦ルアータックルは仕舞い、ナマズタックルに持ち替える。

餌を投入し、ボートを岸につけ、また僕らは思い思いにルアーをキャストした。

ふとナマズタックルに目をやると糸がだらんと緩んでいる。

ん?そんな流れきついか?それとも魚?

慎重に聞いてやると、なんかついてる。

フッキングを入れるも非常に素直に浮いてくる・・・。

「Pirana Pirana(ピラニアやで)」とローレンスに言い、何も思わず回収したら・・・。

(こんな小さいの見た事無い笑)

レッドテールやん‼ってか小さすぎて萌える笑

写真では大きく見えるかもしれんが、日本のナマズくらいしか長さの無いそいつにほっこりした。

リリースして程なくして山ちゃんタックルから激しめのクリック音が鳴り響く!

すぐにロッドを握る山ちゃんと、「Lau!Lau!(ピライーバだ!)」と焦ってボートを出すローレンス。

でも確かちょっとサイズアップしたレッドテールやったよね笑

僕の方に写真は無いけど確かそうだったはず。

ローレンスは「ピライーバは時に3、4時間、それ以上待ち続けて突然食う事もある。ピラニアが食わなくなる夜がチャンス」と言ったので、僕らは夜通し粘れるのかと期待したんだが、暗くなるや否や撤収と声がかかる笑

まぁ、ガイドも大変よね、こんな次々来る海外の釣り人の為に毎回夜通し釣りなんか出来んと思うわ。

夜になると羽虫が辺り一面に飛び交う。

ボートで走っていると顔にバチバチ当たるので結構痛いし、目や鼻に入ってくるから鬱陶しい。

キャンプまで戻るともう1チームが先に着いていた。

お互い釣果報告をし、飯を食らう。

(こんな感じで飯が用意されてる)

(これは何だったろう・・・毎回何食ってるかよくわからんのが出る。いや不味いとかじゃないんだよ)

もちろん便利なライトなんて物は無いから、各々が懐中電灯やヘッドライトで照らしながら川で行水をしたり。

ガイド達は現地の言葉で只管話し、只管ケラケラ笑ってた。

陽気な人たちだ。

さて、釣りも半分以上が終わってしまった。

残りあと少し、出来る限りの事をやって帰りたい。

(こんな感じのとこで寝る、まぁ簡易のベッドもあるから普通に快適だ)

ロッジに居る時より何もする事が無いので、この日も早めに眠りについた。





釣り4日目に続く





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