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2019/03/20 18:38
さて、またオーストラリアの話から少しそれていきましょう。
3月16日、淡路島にコブダイと言う魚を狙って行ってきた。
コブダイってなんや?って人に簡単に説明すると、まぁただの「ベラ」だ。(ベラって何?とか聞かないで笑)
但し、世界で2番目に大きなベラ。
デコと顎が異常に発達したベラ。
近所でこれほどの怪物が狙えるんだから行かない手は無い。
実はこの魚、以前一度釣った事がある。
淡路島の漁港歩いてると明らかに違和感のあるピンク色の物体が泳いでるのをたまに見るんだけどそれがコブダイ。
ある日シーバスを狙っている時、浅場でじっとこっちを見てる奴を見つけ、まぁ食わんだろうと思いながらワームで目の前ダートさせたら釣れた笑


もう5年も前かよ・・・まだ両目一重の自分に違和感を感じる。(ある日突然仕事の疲れにより二重になった人笑)
ルアーで狙って釣れるやん‼
とテンションが上がったものの、それ以降一回も釣れてない笑
そして餌釣りは凄く大掛かりな仕掛け用意するイメージがあったから敬遠していた。
もう一度狙おうと思ったきっかけは、新年会で話した「マスター」との出会い。
未だに本名を知らない彼は36歳バツイチ子持ちにも見える貫禄のある大学生である。
年下に見えないのでいつまでも敬語だし、マスターなのである。
彼は新年会の席でこう言い放った。
「コブなんか5分で釣れますよ。」
僕たちは耳を疑った。
何日も粘って釣れない話を聞いたり、高級な撒き餌を用意したりの釣りと聞いていたのに・・・。
更にマスターは言った。
「撒き餌なんか勿体なくて使えませんよ。」
おいおい・・・あまりにも盛りすぎてるんじゃないのかい?
ならばお手並みを拝見させて貰おうじゃないか、と一体何様なんだと言うノリでガイドをお願いしたのである笑
いや、ってか単純にマジでどんな釣りか知りたかった。
16日当日、遠いところからは静岡からの参戦者もあり、僕たちはそれぞれ淡路島に向け車を走らせた。
朝6:30集合なのに全員5時半までには集合する気合の入りよう。(マスターなんて現地で夜を明かしてた)
前日かなりの爆風豪雨があったので心配していたが、風も弱く雨も上がっていた。
しかし6時を過ぎる頃からまた突然車が揺れる程の風が吹き出し、更には雷を伴う雨に見舞われ、一行は朝まずめを捨てる事を余儀なくなれたのである。
辺りは明るくなり、あまり寝てない僕は自慢の髪の毛カーテンで雨が上がるまで仮眠を取った。
7時過ぎ頃か?爆風は相変わらずであったが、雨は上がったので僕たちはポイントへと向かった。
ちょっとコブダイをやるにはあまり条件が宜しくない模様・・・。
マスターは「15分で釣れますから!いや30分以内には・・・」と少し弱気になっていた。(30分でも異常やけど笑)
とりあえず一番の本命ポイントは後に取っとくとの事で、一応過去実績のある防波堤に向かう。
リーダーすらも組んでいない人が居たり、僕に至っては適当な道具を銭湯行きのエコバッグに入れて歩くと言う気の抜けようだ。
そして朝の気温1度やそこらの爆風極寒真冬日なのにスパッツに半ズボンと言う少し頭のおかしい人が居たり・・・。
大丈夫なのか?色々と・・・笑
ポイントに着くとマスターの簡単な指導が入り、釣り開始。
指導と言ってもとてつも無くシンプルなものだった。
因みに餌や釣り方はマスターズシークレットなので、知りたい方は「めっちゃ若く見えますねぇ!」とかおだててたら良いと思います。(適当)
皆が我先にと餌を垂れるが、アタリが無いまま30分程がすぎた。
この最低の状況で、勿論だれもマスターを攻める事は出来ない。
マスターは移動を提案した。
早くない?とも思ったが、「コブ釣りはランガン勝負」と言う名言を残したマスターを信じ僕たちはその場を後にした。
大人が揃って足元を除きながら車に戻る姿はとても滑稽であった。
わかめの塊を「でっかいコブダイおる‼」と言う錯乱者も出る始末。
僕たちは幻覚を見始めるくらいコブに恋い焦がれていた。
因みに私の事である。
次のポイントは、まだ本命じゃないけどマスターおすすめのポイント、通称「潮かぶり」。
いや、防波堤水浸しなるくらい波ぶち当たってたのよ笑
「15分で来ますから。」
この状況でまだこの自信の現れよう・・・。
見せて貰おうじゃないか‼
そしてちょうど15分が経った時、マスターの竿にアタリが‼
一瞬の出来事だった。
合わせると同時に根に突っ込み動かなくなってしまった。
しかし僕も同行していた伊藤さんもアタリの瞬間は目撃した。
これは期待が出来るぞ‼
マスターの根化けした仕掛けを回収すると「ホヤ」がくっついてた。
そしてそれから間もなく、仕掛けを回収しようとした僕の竿に鋭いアタリが!
残念ながら餌を取られるだけで終わったが、確実に居る‼
皆のモチベーションが上がっていくのが分かった。
それからまたマスターにヒットするも一瞬で「ホヤ」に化けて帰ってくる。
「ホヤマスター」爆誕の瞬間であった。
伊藤さん以外そこで何かしらの反応を得て、魚影の濃さとマジでマスターのシンプルな釣りが有効な事は良くわかった。
だがしかし、反応が少し途絶え、僕は眠気と寒さに耐えきれず、少し横になって竿を握った。

これが運命の分かれ道だった。
横になって3分も経っただろうか?竿先に少し違和感があった。
ウソでしょ?と起き上がり聞き合わせすると食ってる‼
全力で合わせたが時すでに遅し、全く動かなくなってしまった・・・。
ただの根掛かりじゃねぇの?とも思ったが、根に入った後また一度グングン中に入ったので間違いなかった。
貴重なバイトだったのでとてつもない悔しさがこみ上げる。
魚っていつもそうよね、油断してる時にやられちゃう笑
そのまま海に飛び込んで取りに行こうかと思った。
寒いからやめた。
その後中々ヒットまではいかなかったけど、ここは中々期待が持てそうと言う事で、一旦本命ポイントに入り、それから夕まずめまたここでやろうと予定変更。
昼飯にマスターおすすめのラーメン屋に行ったけど、まさかの「他店偵察の為休み」との文字が。
何故このタイミングで・・・ってか偵察とか書くなよと思った笑
皆でコンビニで色々買って腹ごしらえした。
因みにお湯がぬるくてラ王がゴムのように固く、不味かった。
そしてその後とんでもなく腹を壊して、テトラポッドの上から海へ脱糞したのは内緒だ。
そして帰り道も肛門が決壊したのは内緒だ。
マスター一押しのポイントはとても小さな所だった。
なんか正直釣れなさそうだったけど、ここで出なかったら終わりとの言葉があったので信じて待った。
天気も少し良くなり、気持ちが良い晴れ間が見え始めた所で大人達は集中力が切れ、遊びだす。

真剣に竿を持つまことさん、その後ろで竿の柄を棒で突く悪い大人、伊藤さん。
「来た!居る・・・。また来た!」
とまことさんに虚しい緊張感が走る中、僕達は笑いを堪えるのに必死だった。
そしてとどめに竿を叩くと盛大な空合わせ。

とても純粋な人なんだなと、感動した。
そして僕は釣り場でライムグリーンのレインジャケット着てる人には近づかないでおこうと肝に銘じた。
辺りは爆笑に包まれ、皆が釣りを忘れる中マスターの目が光った!
本人すらも気づかない位の音で、寝ながら置き竿してたアズサさんのリールからドラグが出たらしい。
「来てますよ!」
このタイミングで言うもんだから、皆冗談だと思った。
マスター、もう誰も騙されませんぜ?
でもマジで食ってた笑
爆笑から雄たけびに変わる瞬間、良い大人達が慌てふためく漁港の先端。
良い引きで上がったのは60㎝を超えるナイスコブ‼
やはり寝て待つ戦法は正しかったのだ‼
皆少し沖に投げたり、試行錯誤していたにも関わらず、その瞬間から全員が足元を狙い始める。
中には置き竿をするやつも現れた笑
だが、残る全員から滲み出る殺気からか、もう釣れなかった。
午後3時過ぎ、そろそろ良い時間だ。
夕まずめの勝負に向け、潮かぶりポイントへ全てを賭けに戻った。
とりあえずコブを見れて一安心の僕達。
来てよかったぜ!なんて思うも、やはり自分も釣りたいのが釣り人と言うものだ。
余裕の表情でファミチキなんぞを沈め出すアズサさんを尻目に皆真剣モードだった。
まことさんは釣れてないのにファミチキに手を出す猛者だったが笑
僕は昼間のラーメンのせいで腹に激痛が走り、人としての尊厳を失いそうだったのでテトラポッドにはしり用を足す。
そして戻ると隣に居たマスターにヒットしていた!
何故このタイミング・・・笑
しかし運が悪い事にまた根に深く潜られてしまい、出てくるのを待つ横で伊藤さんが静かに掛ける‼
時合い到来か!?
強烈な引きを凌ぎながら一気に寄せたそいつはこの日の最大魚だった!

羨ましいにも程があるぜ・・・。
あと残り1時間と少し、きっと来るはず!
そしてまことさんだけボウズにして帰ると言う汚い目標を達成する為心の中で呪文を唱え続けた。
しかしそんな僕の努力も虚しく、まことさんは釣りあげてしまった・・・。


僕とマスターはその汚い心を見透かされたかの様に釣れなかった笑
日が沈む直前まで、餌が尽きるまで粘ったがダメだった。
あの時寝てなければ・・・まだ悔しかったが、近いんだからまた来ればいい。
必ずリベンジを果たそうとマスターと約束をした。
こうしてコブダイを追った一日は終わったのである。
正直めっちゃ楽しかった笑
釣れなかったけど、僕はすごく楽しんだ。
何より遠征組が全員釣ってくれてとても嬉しかった!
近場で狙えるこのモンスター、また近々やりに来よう。
同行して下さった皆様、本当にありがとうございました‼
