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2019/02/23 20:30
翌日もゆっくり9時頃に起きるがまたも雨。
どうも今回の釣行は天候に恵まれないらしく、まぁ正直昨日も雨の中釣りだったから別に良いんだけど家出てすぐ濡れるのは嫌なので少し待機。
そして昼前出撃。
きっと同じ場所に何度も通ってる内に見えてくる事があると思った僕は、昨日のポイントへ向けバイクを走らせた。
海の様子を眺めながら進んでいると、1m越えのダツが沖から何かに追われ飛び回ってるのがはっきり見えた。
ちょうど降りれそうなポイントだったので、予定変更、急いでそこへ向かう!
かなり荒れ気味の磯だったが、ダツの泳がせで巨大な何かを仕留めたく思い、ルアーを投げる。
1度ダツのアタックがあったが、その後反応が無くなりさんまのフカセ釣りでアピールした。
そして何度か流した後、思惑通りヒット‼
流石に80~90cmにもなると中々引くもので、でもMX-∞にとっては屁でも無いようで、余裕をもって抜きあげる。
ダツは外道だと言う人が多いけど、こんなカッコよくて結構パワフルだとある意味本命でも良い気がする笑

そして素早くペットボトルの浮き仕掛けにダツを掛け、泳がせた。
潮がかなり早く、どんどん左に流されるが、左からの流れとぶつかるポイントでうまく止まってくれたので、只管その時を待った。
波を被りながら、どんどん荒れる磯に不安を抱きながらも待った。
一度だけ、何者かにダツが追われる場面があり、緊張が走ったがそれだけだった。
あのサイズの餌を追いかける魚、半端じゃ無かっただろう。
まぁ、正直あの足場で巨大なのが掛かっても一人じゃ取り込みに相当苦労しただろう。
下手したら死ぬレベル。
残念だったがある意味これで良かったのかもしれない・・・笑
ここでこのポイントは見切りをつけ移動する。
昨日のポイントでウツボリベンジだ!
風はキツめだが雨があまり降らないのは有り難かった。
だがそのお蔭で、ポイントには2人フカセ釣り人が入ってしまっていた。
タダでさえ狭いポイント、僕はそこを諦めて少し移動した場所へ入った。
あまり水深が無さそうなポイントで、期待を持てなかった。
大物仕掛けにはダツを、そして餌釣りはさんまで流していく。
しかし何度やっても殆ど餌取りのアタリすら出なかった。
一度だけタスキモンガラに癒してもらったが、それだけ。

数年前ハワイで出会ったこの魚。
現地名は「フムフムヌクヌクアプアア」・・・。
ほんとに、悪ふざけにも程があるぜ笑
タイドプールで暫く観察させて貰い、さよならした。
もう日も傾き始め、焦りが出てしまっていた。
別に夜になる事は構わないんだが、昨日の大雨に打たれた際ヘッドライトが壊れてしまったので、一度暗くなってしまうと朝までここに居る事になってしまうのだ。
はっきり言ってこんなケツの痛い磯で夜を明かすなんてごめんだ。
そんな中、遂に超大物仕掛けが動き出す!
糸の出方からしてまた恐らくウツボ。
オーストラリアで100㎏クラスのサメを狙っている時のサークルフックを使っていたので、時間をかけて食い込ます。
そしてもう良いだろうと言うタイミングで渾身の合わせ‼
「サメか‼?」と思わせるような強烈な引きが一瞬あったものの、フッキングはしていなかった。
上がってきたのはボロボロに噛み千切られた餌・・・。
やってしまった・・・きっと針が大きすぎたんだろう。
もう恐らくこの仕掛けを再投入してもまた食わせるのには相当時間がかかりそうだ。
日没までには間に合わない気がする。
それならばと、このボロボロになった餌をさらに小さく切り、残り僅かな時間をフカセ一本で絞る事にした。
潮がかなり速かったので2g前後のシンカーを入れ、効率よくボトム付近を流していく。
離れた所に居た釣り人達も、特に成果が出なかったようで、早々に切り上げて行った。
何度やっただろう、もう片付けの事も考えるとこれがラスト一流しと言うタイミング。
諦め半分だったが、流せるところまで流す。
おおよそ40m程流したか?
ベイトリールのスプールの底が見え始め、回収か・・・と思っていた瞬間だった。
「ゴンッッッ‼キュキュキュキュキュキューッ‼‼‼‼」
強烈な衝撃と共にガチガチに締めていたドラグを突破し、とんでもない勢いで糸が走り出す‼
ヤバい!このままじゃ糸が全部出し切られてしまう!
とっさに親指で力いっぱいスプールを押さえつけ、距離を詰めようとこけそうになりながら水際まで走り糸を巻く‼
竿が折れるかもとか、そんな事はどうでもよかった。
もう1ミリだって走らせてやるものかと、利かないドラグを手で補い出来るだけ距離を詰めた。
何があっても獲る!正体はわからんが頼むから獲らせてくれ‼
何度も根に突っ込まれ、一瞬動かなくなる獲物。
PE5号に80lbリーダー約2ヒロ、だけどリーダーの長さ以上にギザギザの根に擦られる感触があった。
ダメか?切られるか?
いや考えるな、とにかく勝負がつくまで必死で巻け‼
時間にすると2分も経って無かったんだと思う。
だけどバラしたら終わりって緊張感と、奴の休まる事のないパワーのお陰で腕がパンパンだった。
やっと根を交わした、あと一息だ・・・休むな!巻き続けろ‼
激闘の末浮き上がった魚体を見て僕は一人吠えた。
キツネフエフキ‼見てみたかった魚の一つだ‼
だがまだ油断は出来ない、波の打ち上げる場所まで誘導し、次の波と一緒にタイドプールにずり上げる‼
「おおおおおぉぉぉぉぉぉお‼‼‼よしっ‼よしっ‼よっしゃぁあああ!!」
久々にめちゃくちゃ叫んだ笑

特徴的に尖った口にエメラルドグリーンの斑模様。
初めて間近で見たが、物凄く美しく、かっこよかった。

タマンも釣った事あるけど、僕はこっちの方が好きだ。
撮影しようとフックを外しにかかる時、ぞっとした。
強烈なパワーを物語るかのように開き、手でポロっと外れてしまった。

本当に手に出来て良かった。
因みにラインもPEに至るまでズタズタに擦られていた。
体長70㎝弱と言った所のこの魚、もっと大型になる種なのだが、このサイズをこの険しい駆け上がりの磯で上げれたんだから、カナリアってロッドが凄く気に入った瞬間でもあった。
ササッと撮影させて貰い、タイドプールで蘇生させてからリリースした。
もう早く帰らないとまずい、急いで片付けをしていると残念な光景が目に浮かんだ。
30m程奥の崖の下でさっきの魚が浮いてしまっていた。
あの戦いでかなり消耗してしまったのか、蘇生が不十分だったのか・・・。
もう潜ろうともせず、その場で回転する魚。
申し訳ない事をした。
だから僕は片づけをやめ、竿を組みなおし、そいつを回収して食べる事にした。
ごめんな、美味しく頂くよ。
手早く締め、下処理だけして暗くなる間際に磯を後にしたのであった。
帰りがけ、馬のうんこで滑ってこけて死にかけたのは内緒だ。
家に着くともう真っ暗で、今日から同部屋になると言う男性が居たのでご挨拶。
折角なんで今釣ってきたこの魚一緒に食べましょうとお誘いを。
早速台所に立った。
宿の包丁は恐ろしく切れ味が悪く、出刃包丁に至っては刃が欠けまくっていたので三徳包丁で捌いた笑
普段魚をキープしない、料理もここ数年は全然していない人間としては中々上手くできたんじゃないかと自画自賛してみる笑
そして取り敢えず半身の腹の方をお刺身で頂く・・・。
お味の方は?
!?!?
いやこれね、自分で釣ったとか抜きにしてもタイより美味しかった!
低水温期だったからか、適度に脂がのっており、身自体にしっかり旨味を感じられとても美味しい!

二人で、いや殆ど僕がぺろりと食べてしまった。
醤油とわさびを持参していて本当に良かった。
そして残った身は沖縄らしくマース煮にしてみようかと。
泡盛無かったので、宿にあった塩と料理酒と水で死ぬほど適当にやった笑
正直作り立ては、身はとても美味しかったが、スープがいまいちだった。
でも余ったのを翌日再度過熱して食べたが、ビックリするくらい化けた!
スープが極上に仕上がってるではないか!
魚自体も身離れがとてもよく、皮もモチモチでとても味が良い。
こうしてキツネフエフキは二日間、僕の腹を美味しく満たしてくれたのであった。
本当にありがとう、ご馳走様‼

最終章へ続く・・・